くにたち、あの日あの頃 22 - 国立駅南口 1960年

国立駅前 昭和35年頃(写真:くにたち郷土文化館蔵)

国立駅前 昭和35年頃(写真:くにたち郷土文化館蔵)

この写真で注目していただきたいのは、国立駅よりも、ボンネットバスよりも、左端の板壁の建物。これぞ国立の代表的喫茶店だった「Epicure(エピキュール)」である。

1941(昭和16)年の『東京商科大学卒業写真帖』には、学生がテーブルを囲む写真に併せて、「エピキュール」の看板が掲載されている。開業した年は詳らかでないが、戦中は外食券食堂になり、戦後喫茶店として再開、1960(昭和35)年頃まで営業していた。学生の憩いの場であったほか、文教地区指定当時は、市民運動の拠点にもなっていた。故早坂禮吾氏(初代教育委員長)は、『図書室月報』(1989年8月号)に、「エピキュール賛歌」としてこの店の思い出を綴っている。

 

くにたち公民館だより 2007年12月 574号 ‐ くにたち、あの日あの頃22

出典 くにたち公民館だより

history@kunitachi.jpn.com


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です