くにたち、あの日あの頃 6 - 国立町役場 1959年

春の国立町役場 1959(昭和34)年頃(写真:くにたち郷土文化館蔵)

春の国立町役場 1959(昭和34)年頃(写真:くにたち郷土文化館蔵)

1937(昭和12)年に甲州街道沿いから移転した“役場”の建物は、1967(昭和42)年の市制施行後も増改築されて使われていたから覚えている方も多かろう。戦後しばらくの間、現在の市民芸術小ホールの周辺は一面の麦畑で、富士見通りからの一本道が甲州街道まで延びているだけだった。役場の入り口に立って周囲を見渡せば遮るものとてなく、桜花の咲く季節になれば、雲雀の高い囀りも聞こえ、麦畑をわたる風の薫りすら感じられるかのようだった。交通機関のなかった役場前の道を、1時間に1本のバスが通うようになるのは1957(昭和32)年になってからで、町報に写真入で紹介されている。28万坪に及ぶ土地区画整理事業を経て富士見台地区が誕生するのは1965(昭和40)年。

 

くにたち公民館だより 2004年05月 531号 ‐ くにたち、あの日あの頃6

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